コロナ禍を生き抜くレストラン

コロナ禍による社会への影響は計り知れない状況です。GDPも各国マイナス成長であり、株価の暴落が続いています。そんな中、日本でもgotoキャンペーンなど売上が著しく低下した業界へのフォローが始まっています。潤沢にお金を持っている大企業などはまだ良いですが、個人経営や中小企業ですと、売上がない状況での従業員の賃金支払いが重荷になっており、仕舞いには倒産の可能性を考えざるをえなくなります。日本でも1000件近い企業がコロナ禍の影響による倒産をしているようで、主に飲食業、ホテル・旅館、アパレル業が打撃を受けているようです。

どの業界も需要があるからビジネスが成立するわけです。コロナによる倒産は出来る限り避けたいですよね。そんなコロナ禍、あるいはコロナ後の各業界についてあるべき姿を考え、どのような会社が理想なのかを考えていきたいと思います。

コロナ禍で考える飲食業

レストランなど客が訪問するスタイルが多い飲食業は3密回避のため、コロナの影響を非常に受けやすい業界です。売り上げの向上のためには基本的には回転数を高め、限られた範囲になるべくたくさんのお客が入れるようなレイアウトにしておくことが必要でした。しかし現状ではそれが裏目になっているかのように3密回避や不急不要というキーワードにより客足が途絶えています。

この状況を打破するべく飲食業のあるべき姿を考えます。

あるべき姿: 回転が早く、お客がたくさん来る状態

例えば、上記の姿を実現するためテイクアウトを始めることは一つの手です。こうすることである程度作り置きも可能で、来店時は支払いのみとなるので3密は避けられることになります。しかし、テイクアウトを可能とすることで主食や主菜は購入されることはあってもサイドメニューやドリンクメニューも一緒に購入する人は減ると思われます。色々な店からテイクアウト可能となれば食べたいものを各店に回ればよくなり、言ってみれば縁日の屋台のような状況です。お客は食べたいものを購入しますが同じ店で全部済ませようという気持ちは薄れてしまいます。そこでどうすればよいか。一般的にテイクアウトが主流となっている飲食店ではどうしているかというと、サラダやドリンクなどをセットにして販売しています。ハンバーガー店が良い例と思います。こうすることでサイドメニューも選んでもらえるメリットが生まれるのですが、単品よりは高くついてしまいますので主食や主菜に合ったサイドメニューをしっかり選べるようにしておくことがよいのだと思います。

テイクアウトを始めるしかないのか。

テイクアウトが唯一の答えでしょうか。例えばラーメン屋は汁物を提供していますし、出来たてを食べて欲しいと考えているはずです。テイクアウトの欠点は出来たてではない、汁物に弱いということだと思います。やはり作っている場所が1カ所なので、そのすぐ近くにお客さんを呼びたいというのが本音ではないでしょうか。しかし今まで通りだと密になってしまいます。どのような環境であったとしても固定的な席を用意すれば食べている場は1人だったとしてもその前に食べていた人などが気になってしまいます。固定席を用意する場合は都度換気と消毒が必須になると思われます。食器を片付ける上で消毒はできます。しかし換気は室内ではどうしてもしきれないでしょう。このような店舗型の飲食店は換気状況にもよりますが、テラス席を設けるなどの工夫が必要だと考えます。

以上は業務形態に関して検討していきましたが、今後どのような変化を遂げるかを検討していきます。

コロナ禍を生きるレストラン

上記の通り、今の飲食店をコロナ対応していく場合、100%の答えは存在しませんでした。売上が少し下がるなどの問題点がどうしても生じてしまいます。

次にこれから飲食店を開こうとしている人たちがどのようにコロナの影響を回避すべきかについて考えます。

基本的にはテイクアウトや配達は一定の需要が引き続きあるはずです。ただライバル数がとてつもなく多いですから、差別化が重要になります。これまでのテイクアウトや配達は実際、店で提供しているものをそのまま売っているのみであり、そこに追加の付加価値はありませんでした。例えば子供がお母さんにあそこの店でテイクアウトしたいだとか、その店でテイクアウトや配達をお願いする方が得と思わせる技が必要になってくると思います。注文すればポイントが溜まるとか、何かキャラクターとコラボするとか。ポイント制は簡単に導入できそうですが、キャラクターは別途契約が必要でありハードルが高そうです。何か得になるものを見つけられればよいと思います。

店内の飲食についてかなりハードルが高くなりました。しかしその分、安全性の担保をしっかり行えば十分他店との優位性は確立されます。一方でコロナ禍に引っ張られすぎるのも良くありません。3密の縛りがなくなった未来の想定も必要です。元の生活に戻った場合にも差別化が図られている必要があります。

コロナ禍を生き抜くレストラン

土地があるなら、屋上にテラス席を設置し、その下の階を厨房とします。メニューはエレベータやベルトコンベアなどにより無人でテラス席に届けられます。屋上であれば、地上よりも風が強めであり、換気も十分でしょう。また、従業員等人と接触することもないため、感染リスクは十分避けられると思います。食器の片づけはテラス席備えのボックスに入れれば、自動的(滑り台のようなもの)に下の階の厨房に届けられます。安心してお食事を楽しめるのではないでしょうか。

あまり土地がなく飲食店を始めたい家庭的なレストランはどうすればよいでしょうか。それはまた次回考えてみたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です